「何か、ご質問はありますか?」
大体こう問いかけると、
5〜6割の学生はこう答えます。
「特にありません。」
2〜3割の学生はこう答えます。
「面接の結果が出るのは、いつ頃ですか?」
「今回の結果は、どのように〜〜」
そして残りの1〜2割の学生は、
積極的に質問をしてきます。
聡明な、学生さんなら、僕が、何を言いたいか、
もう分かっていると思います。
最後の1〜2割の積極的に質問をする学生さんになってください。
これは、初期の面接に限りません。
説明会でも、集団面接でも、社長面接でも、同じことが言えます。
皆さんは、面接の際、積極的に自分から質問が出来るでしょうか。
5〜6割を占める大半の質問をしない学生さんの気持ちも、
僕はすごく分かります。
面接というのは、やはりかなり緊張するものです。
面接官からの質問が全て終わったということは、
ある意味試合終了のホイッスルです。
早く、この緊張感の漂いまくっている部屋から飛び出して、
緊張から逃れたい。
タバコでも、吸いたい。
コーヒーでも、飲みたい。
パーッとパチンコでも打ちに行きたい。
早く家に帰って寝たい。
気持ちはすごく分かります。
でも、それではダメ…
とまでは言いませんが、
ちょっと弱いかな、
という印象を持ってしまいます。
質問が終わると、面接官は、手に持っていたノートかメモ帳かファイルか何かを
パタンと閉じてしまいますよね。
面接中に、面接官が何やら書き込んでいる、
学生からすると、首を長く伸ばして覗き込みたくなるようなアレです。
あのファイルやメモを、パタンと閉じたからと言って、
面接が完全に終わるわけではありません。
僕も持っていますし、何か書きます。
でも、実はあのメモ。ほとんど意味はありません。
意味がない、というのはちょっと言いすぎですが、
正に「メモ」程度の意味しかありません。
何度も言うように、合否を決めるのは、総合的な印象です。
最後に「質問はありますか」と聞いた際に、
待ってましたとばかりに、会社のことについて聞かれるのは、
本当に印象が良いです。
もちろん、次の面接の時間もあるでしょうから、
そこまで時間は取れないかも知れないですし、
場合によっては、向こうから打ち切られてしまう場合もあるかもしれません。
しかし、と最後の質疑応答は、
面接における最後の自己アピールだと思ってください。
そう思って頂いて、間違いありません。
「質問をする」という行為は、
言わばそのまま、
「御社のことについて、興味がある」
という心の表れです。
面接時や、説明会、それこそ筆記試験においてさえも、
「ご質問がありまして〜〜」
と言われるだけで、
「この学生は真剣に、うちの会社に入社を検討しているのだな」
という印象を持ちます。
自己アピールという観点で言うと、面接の最後は、
正直積極的に質問をして、損はないと思います。
質問の内容は、それこそいくらでも事前に考えておけます。
各企業の、財務状況・広報活動・営業活動・成長性・社内の人間関係・福利厚生…etc
企業のホームページや説明会の資料などを見て、どんどん質問内容を、捻り出してみてください。
また、正直、全ての企業において言えることですが、
その会社がどんな会社か、なんていうのは、
実際に入社して働いてみないと分かりません。
それでも、質問をして、他の学生が知らなかった企業の情報を知ることは、
その次の面接でのネタになるかもしれませんし、
何より、自分の中でも、その企業に興味を持って、
企業を真剣に見る気になれます。
そして、同時に面接での最終的な印象が良くなる、
という自己アピールにもなります。
何度も言うように、説明会で見える企業の姿というのは、ほんの表層の一部です。
説明会では、大体どの企業もいいことを言います。
そしてもちろん、面接での質問に対しても、いいことを言うと思います。
ただ、答えを与える対象人数が圧倒的に少ないため、少し本音が出やすくなる場でもあります。
僕も、面接での質問に対しては、弊社の悪い部分も正直に話してしまうことが、よくあります。
自分が入ろうとする会社について、よく知るというのは、
僕は、学生の義務だと思います。
最近では、入社後に
「こんな会社だと思わなかった。」
「自分のやりたい仕事と違った。」
「すごく居心地の悪い会社だった。」
という声を聞くことも、少なくありません。
それは、もちろん企業がしっかりと伝えなかったという責任もあると思いますが、
同時に、学生側も本気で企業のことを知ろうとしていたのかな、
という気持ちもあります。
入社後に「こんなはずじゃ〜〜」と後悔しても、後の祭りです。
就職活動中は、どうしても「内定」を取ることに夢中になってしまいがちです。
人事担当に、役職者に、社長に、
その会社の本当のところを、是非聞いてみてください。
面接での質問=企業への関心
に他なりません。
自己アピールのためにも、
企業の姿をより深く知るためにも、
是非、臆さずに質問してください。
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