2009年02月01日

就活サイト、リクナビを使う企業の心理

 クナビ、就活中の大学生の90%近くが登録していると言われる、新卒求人サイトの最大手です。

 正直一般文系大学生において、リクナビナシでの就職活動はありえないと思います

 (最近では、マイナビがリクナビの登録者数を上回ったという話しも聞きますが、実際の活動自体は、まだまだリクナビ主体、というのが実情です。)

 実際に、このサイトをご覧になっていただいている学生さんも、「リクナビは登録してる」という方がほとんどだと思います。

 じゃあ、このリクナビ。学生ではなく企業からすると、どんな存在でしょうか。


 リクナビは、リクナビに企業情報を掲載したい企業が、リクルートに広告掲載料を払って、それによって運営されています。

 掲載料は、毎年価格が変わりますし、リクルートの代理店(媒体の営業を行っている会社です)によっても変わってきますが、基本掲載料で200〜300万くらいです。

 これに加えて、例えば企業ページの写真を変更したり、登録学生にオファーメールを出したり、TOPページに特集されたり・・・様々なオプションがあり、大手の企業だと、一年の新卒採用で、
 リクルートに払う金額が1000万を軽く超える企業もざらにあります。

 一部上場の大手企業にとっては、大した金額ではないかもしれませんが、大半の掲載企業にとって、決してこの金額は安くありません。


 しかし、それでも、企業は、リクナビに掲載し続けるのです。

 なぜか?


 それは、言うまでもなく
 リクナビに掲載しないと、ほとんど新卒採用が出来ないからです。


 マイナビや、日経ナビ等、他にも新卒サイトは様々あり、リクナビと比べると、どこも掲載料金は大分安いのですが、正直効果はまるで違ってきます。

 私個人としては、(サイト構成などの面で)リクナビはあまり好きではないのですが、それでも学生にとって圧倒的にスタンダードなリクナビは、やはり新卒採用には欠かせない存在なんです。

 さて、ところでそもそも、
 企業は何で新卒を採用するのでしょうか。

 学生が、突然会社の受付にやってきて「御社に入れてください」というならまだしも、なぜ1000万もの金額をかけて新卒採用を行おうとするのでしょうか。


 理由は様々だと思います。


「リクルート(の代理店)の営業マンに、踊らされたから。」

「若くて、無理のききそうな労働力がほしいから。」

「企業イメージを良くしたいから。」

「ただ、ずっと前からやっているから。」

「新卒という、他の企業の風潮に染まっていない、高いポテンシャルを秘めた逸材を、将来の会社の幹部として、大事に育てていきたいから」



 多分、どれも本音です。


 学生というのは、企業側からすると、はっきり言って、非常に騙しやすい存在です

 2chなどにも、よく批判されていますが「成長できる会社です」「ベンチャー精神に溢れています」「月給:25万〜」

 この辺りを書いておけば、とりあえず騙されやすい学生は集まってきてしまいます。


 それは、頭がいいとか悪いとか関係ナシにです。

 中途採用は、即戦力が採用できますが、本当の意味で優秀な人材は、なかなかいません。


 ただ、新卒は「そだてる」ことが前提になるので、世の中の99%の会社は、新卒採用を行っていません。

 新卒採用を行っていて、皆さんが普通に応募できるのは、全ての会社のほんの1%に過ぎないということです。


 僕は新卒採用を毎年行っており、非常に多くの学生さんと会っています。

 その一方中途採用も行っており、転職を希望される方とも会っていますが、正直、「なんかやってくれそうだな」という期待が出来る人物は、圧倒的に新卒の方が多いんです。

 ただその一方で、御しやすく、賃金も安い、体の良い労働力として考えている企業も、正直数多くあります。


 今、就職活動を行っている学生さんは、まずそこを見極めていかなければいけないのです。

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posted by 某企業新卒採用担当M at 07:56 | Comment(0) | 企業からみた就活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする