何故、「働き続けられる会社」を選ぶことが、将来の自分にとって、「良い会社選び」と言えるのでしょうか。
僕の会社でも、時々中途社員を募集します。
すると、求人広告の打ち出し方がいいのか、かなりの人数から応募をいただきます。
具体的には、募集人数の百倍近い方からご応募をいただきます。
しかし、特に待遇がいいわけではありません。ぶっちゃけてしまえば、月給は24万円です。
それでも、社会人1,2年目の方から、40代、50代の方まで多くの方に応募していていただきます。
そして、その時に当然何百枚もの履歴書を拝見するのですが、その時にいつも驚かされるのが、その『転職回数の多さ』です。
20代で転職5回目、なんて方もザラにいます。
独身女性で、3、40代の方とかですと、職務経歴書に書ききれないくらい、それこそ何十社もの会社を転々としている方もいます。
本来ならば、かなりの経験を積んでいる方のはずなのに、どうして月給24万円・未経験可の仕事に嬉々として応募してくるのでしょうか。
それは、彼らの転職が
キャリアアップではなく、ただ「嫌だから辞めた」という、言わば「キャリアのリセット」だからです。
そして、そういう転職は『悪癖』になってしまいます。
その人にとって「ちょっと嫌だから、職場を変える」のが、当たり前になってしまっているのです。
その人が仕事である程度のストレスを感じると「転職」という選択肢が真っ先に思い浮かぶような状態になってしまうのです。
正直、ある程度以上、転職回数が多い方は、申し訳ないのですが僕の会社では、書類審査で落としてしまいます。
転職回数が多いというのは、それだけで「また、すぐに辞める危険性が高い」ことに他ならないからです。
(もちろん、個々に事情があって、全て一概には言えません。しかし可能性として、リスクを取れない、ということです。)
企業は「すぐに辞めてしまう」様な人を採用したくはありません。
当然、多くの企業の人事は、僕のように考えているのです。
よく、「転職市場には、良い人間がいない」と言われます。
本当に良い転職というのは、取引先からの「引き抜き」、または俗に言う「ヘッドハンティング」だけだと思います。
優秀な方は入社2年目くらいで「引き抜き」されることも珍しくありませんし、20代で「ヘッドハンティング」されることも当然のように起こっています。
転職の時というのは、本当に選べる企業が限られてしまいます。
そして、新卒の時とは比べものにならなくらい、厳しい倍率、厳しい環境での就職活動になります。
今、学生で就職活動している方に、僕が言いたいのは、「こんな時代だし、ダメだったら転職すればいいや」などという考えを、絶対に持って欲しくない、ということです。
新卒の就活は、本当に人生を決めてしまうくらい重要です。
最初に選んだ企業が、どんな会社で、そこでどれだけ(たとえ辛くても)働き続けられたかで、人生が決まってしまうのだと、思ってください。
終身雇用がベストだというわけではありませんが、最低でも3年、出来れば5年は続けられる企業を、就活中の皆さんは、是非選んでください。
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